田舎は奥地に行けばい行くほど、方言が外国語化していきます。
宮城県出身のツマも、まぁまぁ東北訛りはある方ですが嫁ぎ先は段違いに高難度の方言の地でした。この庄内地域の若者は、割と方言混じりに話すのでツマ的にきゅんポイントです。(しかし、オットはたまにしか方言が出ない。)
初めてオットの実家に遊びに行った際、途中人間よりもたくさんの猿に遭遇。木製の橋をドキドキしながら何とか渡り、オット家族が熱烈歓迎でお出迎えしてくれました。
目次
オバア・ヨリコは、お肌がピカピカの可愛いおばあちゃん。色々話したいなと思っていたけれど、オバアの言葉がなーんも分からん。オバアも必死に伝えようと標準語を使うが、それもわかってあげられず…二人で黙って微笑み合う瞬間が多々ありました。
奥義・笑って誤魔化すで幾度となく乗り切りましたが、結婚してからもしばらく通訳必須で、オバアと二人きりになるのは地味に緊張していました。
オットからしても、ツマ家族の方言は聞き取りにくいそうで、音の波長的なものの違いなのかなと想像しています。慣れ、とは凄いもので約2年かけてオバアとはすっかり会話できるようになりました。
頻繁に分からない単語が出てくるので、いつでもスマホ片手にメモすることを心がけて
「よっちゃんバアの方言講座」と名づけてSNSで公開しています。音声化できたら面白そう。
山形を知るにはもってこいな本屋・阿部久書店さんで『やまがた「方言」歳時記』を購入しました。新書と古書を扱い、え!こんな本まであるの!なんてことも。
東北の人間には馴染みのある、ウルガスという方言。本来の意味や、標準語への変換の仕方が「なるほどなるほど〜」と腑に落ちた内容でした。著者の矢作さんは、現在91歳。大学3年生から方言研究をされているそうです。お会いしてみたいです。
ウルガス・・・
台所でよく耳にする方言なのですが、お米や乾物、山菜などに水を含ませる・水に浸しておくという場面で使われます。ふやかす、というよりも本来の性を蘇らせる意味合いが強いです。(例:わらび、ウルがしておいて。)
方言は古語に由来するものがほとんどである。したがって、方言とは古い時代の共通言語であり風雪にたえて今日まで生き残った生命力のある言葉である
(矢作,2014,p.7)
風雪にたえる。山形らしい例えで、こころにすんと落ちてくる表現ですね。
県内でも方言が異なり、また、似ている言葉もあります。先行研究は半世紀前の資料しかなく、現存する方言の分布図を作るため、オットがアンケート調査を行なっています。
県内在住の方・県外にお住まいの方で、山形にルーツを持っている方、3分ほどの方言に関するアンケートにご協力いただければ幸いです。
《アンケートはこちらから》
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSePJ0BCNqhQCJTbSeLgIKYvhZlJGIPhr1JNDKypk-afUqOmPA/viewform
現在、アンケート公開から24時間で約40名の方にお答えいただいております。ありがとうございます!完成したらブログの方で公開しますのでお楽しみに!そして、気長にお待ちいただければありがたいです。
2022年02月20日まで集まったデータをプロットしております。
スプレッドシートのデータはこちらから
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1_fSnJO4CuyzJz5tHSbrADkS0P7QXG7hnvwHvDW1gqek/edit?usp=sharing
Instagramでも、不定期オバアの庄内弁講座を投稿していますのでご覧くださいませ〜。
こぼれ話
最近、阿部久さんでゲットした本。数年前に友人から借りた本が欲しくて、インターネットを駆使しても見つけられず。もしかして…と思い店主さんに尋ねると、食い気味に「あるよ!」と奥から出してきてくださいました。ちなみに、伊藤珍太郎著「庄内の味」です。
気になる本があれば勇気を出して尋ねてみると、欲しい本出会えるかもしれません。